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空気噴流を利用した培養液中細胞シートの特性評価

■アブストラクト


組織工学を利用した再生治療の一つとして自らの細胞をシート状に培養して機能が低下した組織に張り付け,その回復を促す細胞シート治療が注目を集めている.しかしながらこの治療で使用される細胞シートは液中で培養され,その活性度については技能者の経験と勘によって判断されており,専用計測器による定量的評価法の開発が強く望まれていた.このような現状を踏まえ,本研究の目的は,口腔粘膜上皮細胞シートに特化し,その活性度を可能な限り培養液から取り出さずに定量的に評価する方法について考察することである.通常の生体組織と異なり,口腔粘膜上皮細胞シートは透明でかつ厚さが100[um]以下であることが特性評価の大きなネックになっている.さらに細胞シートは培養液から取り出すとわずか10分程度で乾燥し,その特性が劣化してしまうことにも配慮しなくてはならない.このような計測上の拘束条件がいくつかある中で,筆者らは,培養中の細胞シート底面が培養皿に付着し,シートが動きにくいという特性を利用し,図のように空気噴流により培養液を一時的にシャーレの外側に押しのけ,細胞シート表面を空気中に表出させ,空気遮断後の培養液の復帰特性に着目した.その結果,細胞シート上の培養液が除去されている撥水領域の大きさについて正常な細胞シート,アクチンフィラメントの重合を阻害した細胞シート,無血清状態で培養した細胞シートの間で統計的有意差を見出すことができた.






空気噴流による細胞シート特性評価



■参考文献

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